シモノフPTRS1941
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シモノフPTRS1941は、1941年にソ連軍が採用した、ガス圧作動によるセミオートマチック式・五連発の対戦車ライフルである。サイズは全長2m、重量21kgと長大。
ドイツ軍の侵攻に合わせ急遽量産に入ったが、生産性が同時に採用されたボルトアクション方式・単発式のデグチャレフPTRD1941に劣ったため、十分な数が全部隊に渡ったのは1943年に入ってからであった。
初速1010m/sで発射される14.5mm弾は、有効射程の100mの距離からIII号戦車、IV号戦車の30mmの側面装甲を貫通し、また防弾ガラスのはまった覗き窓を簡単に破壊して乗員を死傷させた。このため、ドイツ戦車は開口部を減らし、覗き窓のスリットを溶接で埋め、さらにシュルツェンという装甲スカートで対抗した。後のティーガー、パンターなどの新型戦車をこの銃による射撃で撃破するのは困難であったが、後継となる対戦車ロケット兵器の開発が遅れたため引き続き大量に使用され、キューポラや操縦手用のペリスコープや砲身、起動輪、乗員などをピンポイント狙撃して戦闘力を殺ぐ用途に使われた。この銃を鹵獲したドイツ軍は、14.5mmPz.B784(r)の分類コード名を与え使用した。
現在この銃は生産されていない。しかし大量に生産されたためにかなりの数が残っており、また使用する14.5mm弾も対空機関砲/装甲車の搭載機関砲用として量産されているため、中国経由の中古品がベトナムの戦場でヘリコプター等に対する狙撃に使われることがあった。また、現在の日本において無可動実銃が入荷されることもある。
「ルパン三世 カリオストロの城」では、次元大介がマグナムすら防ぐアーマーを着た敵兵に対しこの銃を使い、アーマーごと敵兵を吹き飛ばしている。ただしこれは漫画的な描写であり、実際には人間が着用して動けるような防弾装備で14.5mm弾を防ぐことは不可能で、射撃を受けた人間は体がバラバラになって吹き飛ぶ。
永野護によるアニメ「重戦機エルガイム」や漫画「ファイブスター物語」に登場する大量破壊兵器「バスターランチャー」のモデルになっている。
この「シモノフPTRS1941」は、武器・兵器に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。 |
カテゴリ: 武器・兵器関連のスタブ | 自動小銃 | 対戦車ライフル