クー・フーリン
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クー・フーリン(Cú Chulainnクー・ハラン)は、ケルト神話の半神半人の英雄。ク・ホリン、クーフリンとも。
父は太陽神ルー、母はコノア王の妹デヒテラ。 幼名はセタンタ。鍛冶屋のクラン(クーリン)の館の番犬を一人で倒してしまった事から、以後クー・フーリン(クランの猛犬)と呼ばれる。背が高く、たくましい容姿のため婦人や詩人に好まれたが いざ戦いが始まると激しく痙攣し、あごが頭くらいの大きさになり、逆立つ髪から血が滴たたるほどの恐ろしい形相に変貌する。
「影の国」の女王スカアハから魔槍ゲイボルグを授かる。これは銛のような形状をしており、投げると穂先が多数の鏃となり降り注ぐといわれている。
コノートの女王メイヴとの戦いの後、息子コンラと親友フェルディアをゲイボルグで殺してしまった。ゲッシュ(禁忌)を破り半身が痺れたところを敵に奪われたゲイボルグに刺し貫かれて命を落とすが、その際、こぼれ落ちた内臓を水で洗って腹におさめ、石柱に己の体を縛りつけ、最後まで倒れる事がなかったという。
[編集] クー・フーリンが出てくる作品
- 『ケルト神話 炎の戦士クーフリン』 著者:ローズマリー・サトクリフ 訳者:灰島かり 出版:ほるぷ出版 ISBN:4593533821
- 『ケルト・ファンタジィ―英雄の恋』 著者:井村君江 挿絵:天野喜孝 出版:ANZ堂 ISBN:4816412395
- 『ドルイドの歌』 著者:O・R・メリング 訳者:井辻朱美 出版:講談社 ISBN:4062084732
- 『妖精事件』 著者:高河ゆん 出版:講談社
- 『妖精王』 著者:山岸凉子 出版:白泉社
- 『女神転生』シリーズ(ゲーム・『デジタル・デビル物語 女神転生II』以降より登場) アトラス
- 『Fate/stay night』『Fate/hollow ataraxia』(ゲーム・アダルト) TYPE-MOON