カブトデコム
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カブトデコムとは、北海道札幌市にある建設会社。かつてバブル景気期に大規模なリゾート開発を行う不動産グループ企業の親会社として名を馳せたが、バブル崩壊に伴い多額(1,000億円超?)の不良債権を抱えた。この不良債権は、北海道拓殖銀行倒産の一因となっている。2006年の事業報告書によると売上高はわずが1400万円、一方、未処理損失額は約4000億円にのぼっているが、事業は継続中である。
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[編集] 概要
- 1971年 前身の兜建設株式会社が創業
- 1986年 カブトデコムに商号変更
- 1988年 子会社のエイペックスが洞爺湖町(旧虻田町)、豊浦町に会員制高級リゾートホテルの建設開始(1993年開業 ホテルエイペックス洞爺を参照のこと)
- 1989年 東京証券取引所に株式を店頭登録、リゾートブームもあり株価が高騰、不動産への過剰な投資を広げる
- 1991年頃 資本金が500億円弱に達し、40社のグループ企業を抱える規模に急成長
- 1993年 北海道拓殖銀行による不正融資疑惑が浮上。またバブル景気崩壊に伴い、資産のほとんどが不良債権化。
- 1997年 北海道拓殖銀行が経営破綻。
- 1998年 ホテルエイペックス洞爺営業休止
- 2001年 札幌市の旧本社ビルが売却(抵当がつきすぎて売却できなかった)
- 2002年 ホテルエイペックス洞爺が売却、ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパとして再開業
[編集] 不良債権の責任
北海道拓殖銀行の不良債権を引き継いだ整理回収機構は、カブトデコムの融資に関連し、銀行の旧経営陣に対し総額50億円の損害賠償を求め提訴、2006年現在も係争中。
[編集] 株券
一時は1万円以上となった株価も、2006年現在は「株」としての価値はなく紙くず同然に。ただし、現在も有効な株券として個人株主が存在して、インターネット・オークションでは、好事家の間で取引される例も見られる。会社自体は依然として存続している。名義書換代理人は三菱UFJ信託銀行である