アセトフェノン
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アセトフェノン | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | 1-phenylethanone |
別名 | メチルフェニルケトン、アセチルベンゼン |
分子式 | C8H8O |
分子量 | 120.15 g/mol |
組成式 | |
式量 | g/mol |
形状 | 無色液体 |
CAS登録番号 | [98-86-2] |
SMILES | |
性質 | |
密度と相 | 1.033 (15 ℃) g/cm3, |
相対蒸気密度 | (空気 = 1) |
水への溶解度 | |
への溶解度 | |
への溶解度 | |
融点 | 20.5 ℃ |
沸点 | 202 ℃ |
昇華点 | ℃ |
pKa | 16 (水中) |
pKb | |
旋光度 [α]D | |
粘度 | |
屈折率 | 1.5339 (20 ℃) |
出典 |
アセトフェノン (acetophenone) は、芳香族ケトンに分類される有機化合物の一種である。この名称は慣用名であり、IUPAC命名法では、その構造を 1-フェニルエタノン (1-phenylethanone) と表わす。常温では無色の液体または固体で、ベンズアルデヒドに似た芳香を呈する。
- 合成
ベンゼンと、塩化アセチルあるいは無水酢酸とを、塩化アルミニウムなどのルイス酸を用いたフリーデル・クラフツ反応の条件下で縮合させると、アセトフェノンが得られる。
また、アセトフェノンはクメン法の副生成物として現れる。
- 反応
アセトフェノンは、還元、水素化、酸化、求核的付加、アルドール反応 など、ケトンに特徴的な多くの反応の基質となる。
- 光化学的性質
光励起状態の中で、3nπ*励起状態(n→π*励起されたジラジカル体で、三重項のもの)が、1nπ*励起状態(同様に一重項のもの)や 3ππ*励起状態よりも安定であるため、アセトフェノンが、n→π*励起を受けた場合は、すみやかに 3nπ*励起状態に変化し、一定の寿命で存在する。その性質から、増感剤 (photosensitizer) として利用される。
- その他
香料の成分としての利用も知られる。
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