さすらい人幻想曲
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幻想曲ハ長調「さすらい人」(げんそうきょくはちょうちょう・さすらいびと)、またはさすらい人幻想曲(さすらいびとげんそうきょく)はフランツ・シューベルト作曲のピアノ独奏曲である。D760、作品番号15。1822年出版。
4楽章からなるが、切れ目なく演奏される。第2楽章の変奏曲主題が自作の歌曲『さすらい人』による(また4楽章とも『さすらい人』に基づく主題を用いている)のでこの名がある。のちにフランツ・リストが編曲したピアノ協奏曲(管弦楽伴奏)版もよく知られる。
シューベルトのピアノ作品としては高度の演奏技術を要する作品で、シューベルト自身がうまく弾けず、苛立ちのあまり「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と言ったという逸話もある(トリビアの泉でも紹介されている。)。最も多用されている技法はアルペジオ(分散和音)で、シューベルトの他のピアノ作品でこれほど多様なアルペジオを駆使した作品はほとんどない。(シューベルトがこの作品の献呈相手として考えていた人は、ヨハン・ネポムク・フンメルの弟子だったという。)
幻想曲という名がついているが、4楽章からなる自由な形式のソナタ風作品で、リストがピアノソナタロ短調(単一楽章の幻想曲風ソナタである)を作曲する上でも大きな影響を与えたとされている。