ノート:お盆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この記事は一度削除されています。削除に関する議論はWikipedia:削除依頼/お盆をご覧ください。
由来 仏教用語の盂蘭盆(うらぼん)の省略形として「盆」(通常「お盆」)と呼ばれる。一方、盆とは文字通り本来は霊にそなえる供物を置く容器をも意味する。そこから、供物を備え祀られる精霊の呼称(現在でも精霊をボンサマと呼ぶ地域がある)となり、盂蘭盆と混同されて習合したともいう説もある。
盆の明確な起源は分かっていないが、1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事があった(1年が前半年と後半年の2年になっていた名残との説がある)が、初春のものが祖霊の年神として神格を強調されて正月の祭事となり、初秋のものが盂蘭盆と習合して、仏教の行事として行なわれるようになったといわれている。日本では8世紀頃には、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられている。
地方や、仏教の宗派により行事の形態は異なる。
また、それとは別に夏に行われる地蔵の法会は「地蔵盆」と呼ばれる。
またお盆は、季節の略称として使われることもある。「盆暮」(ぼんくれ)などと季節を指す言葉としてや、「盆と正月が一緒に来たような」という慣用句的な使用法がそれである。
日本では明治6年(1873年)1月1日のグレゴリオ暦(新暦)採用以降、
1.旧暦7月15日にあたる日 2.新暦7月15日 3.月遅れの新暦8月15日(旧盆とも) のいずれかにお盆を行うことが多かった。 しかしながら、明治6年(1873年)7月13日に旧暦盆の廃止を勧告を山梨県(他に新潟県など)がおこなうということもあり、1.は次第に少数派になりつつあり、関東では2.関西では3.がもっぱらである。ただし東京においては夏休みの関係から8月15日をお盆とすることが多く、メディアの発達によってこれが全国的になりつつある。しかしながらこれは祖先の霊を祭る宗教行事としてでなく、国民的な休暇、民族移動の時期としての「お盆」としての意味がつよい。仏教的な生活習慣を意識していない者にとっては、お盆はもはや単なる夏休みといった存在になっている。
また8月15日の前日、または前々日はペルセウス座流星群の極大日に当たり、1年の内、最も流れ星が多い時期でもある。人の魂を星に喩える事もある為、これらも時期に影響を与えているかも知れない。
なお、8月15日はキリスト教(カトリック)の重要な祭典「聖母の被昇天」でもある。 この祭りもカトリック教徒が主な南ヨーロッパや中南米では(多くの場合世俗化しているが)盛大に開かれる。 (ただし、この日と、日本の多くの地域でお盆の行事が開かれる日が同じで、さらに「終戦記念日」でもあるため、ほとんどの日本のマスコミは当日取り上げることが無い) 洋の東西を問わず、7月15日や8月15日は特別の日とされるのかもしれない。
上記の説明文の中で、気付いた疑問と思うところと改案を述べます。
ご検討戴ければ幸いです。
○ただし東京においては夏休みの関係から8月15日をお盆とすることが多くメディアの発達によってこれが全国的になりつつある。(上記より引用)
案:ただし東京においては宗教行事としての「お盆」は新暦7月15日が主であるが、夏休みをお盆(8月15日)の帰省に合せて取ることが多いこともあって、8月15日前後に取る夏休みを「お盆」とも云う。
根拠
①世田谷に住んでいた時の記憶です。(東京といっても広く、地域や宗派による違いがあるかもしれません)
②高島易断所本部編纂(東京都杉並区)の暦には新暦7月15日に「ぼん」とあり、8月15日に「月遅れ盆」とあります。
③google検索「東京 お盆」
昔からの習慣の「薮入り」は盆の16日前後(旧暦)に取っていたものと考えます。旧暦の7月(つまり新暦の8月)の「薮入り」が「夏休み」に変わったと思います。 従って、東京だけでなく、大阪なども同じではなかったかと考えます。
根拠
①google検索「薮入り」
宗教行事としての「お盆」を行う日と、お盆休みの表現上の「お盆」が混乱している様に思えますが如何でしょうか?
○関東では2.関西では3.がもっぱらである。(上記より引用)
関東では2.はやや疑問があります。「もっぱら」という表現が入っているので、やや疑問という程度です。
関西では3.は関西地区に居住したことがありませんので、判りません。
東京での宗教行事としてのお盆は8月ではなく新暦7月15日に行われていた。檀家であっても読経には末寺や地方の坊さんが自宅にくることが多かった。新暦7月15日に読経の依頼が集中するため、そうしていたのだろう。1970年代前半に千葉県に引っ越すまで、関東周辺のお盆は新暦7月15日にやるのが普通であると思っていた。引っ越した翌年に盆飾りを7月のお盆に間に合わせることに苦労し、千葉県ではお盆を新暦7月15日ではなく8月に行われることに気づいた。そして檀家でもない我家に近所のお寺の住職が読経に来てくれるのには驚いた。新暦7月15日は読経の依頼が少なかったのだろう。最近は千葉県北部でもお盆を新暦7月15日に行うようになって来た様で、盆飾りを7月の初めから売るようになってきている。しかし、8月にお盆をする家が現在も多い。
日蓮宗千葉県北部教箋に・・お盆 七月(八月)の十五日を中心に・・・とあります。八月が括弧内にあるところなどは千葉県北部の実態なのでしょう。
地域や宗派による違いもあるかもしれません。
東京:(世田谷区の玉川地区) 千葉:(千葉県柏市) 宗派:浄土真宗
私は東京の足立区に住んでいますが、以前は近所でも新暦7月15日が主流でした。我家は現在も7月ですが最近は近所でも8月にお盆を行う家が多くなっています。また会社でも7月は(いわゆる)盆休み前のいそがしい時期であるため、年休として盆休みをとることができません。よって東京ではもはや8月が主流といってよいかと思います。 あと本当に旧暦の7月にお盆をやる地方は残っているのでしょうか。あまり聞かないように思うのですが。