あやかしびと
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あやかしびと(PC) あやかしびと -幻妖異聞録-(PS2) |
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プラットフォーム | Windows98/2000/Me/XP プレイステーション2 |
発売元 | propeller(PC) ディンプル(PS2) |
発売日 | 2005年6月24日(PC) 2006年8月31日(PS2) |
ジャンル | 学園青春恋愛伝奇バトルAVG |
レイティング | 18禁(PC) CERO B(PS2) |
名前変更 | 不可 |
エンディング数 | |
セーブファイル数 | |
エンジン | |
画面サイズ | 800×600 |
BGM再生方式 | WAVE |
キャラクターボイス | フルボイス |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
『あやかしびと』(妖人)は、2005年6月24日にpropellerから発売されたアダルトゲーム。2006年8月31日には、ディンプルよりプレイステーション2版『あやかしびと -幻妖異聞録-』が発売されている。東出祐一郎の臨場感あふれるシナリオが人気を呼んでいる。学園青春恋愛伝奇バトルAVGと銘打たれており、いわゆる燃えるシナリオを持つゲームであり、女性キャラクターのみならず男性キャラクターも非常に魅力的に描かれており、アダルトゲームでありながら、ルートによってはヒロインよりも男性キャラクターの方が目立っている箇所もあるほどである。
目次 |
[編集] ストーリー
第二次世界大戦後、世界中で通常ではあり得ない力、性癖、容姿をもつ人間たちが現れるようになった。これらは一括してある病気と規定され、これに罹患したものは俗に「人妖」と呼称された。各国の政府は人妖病患者をありとあらゆる方法で取り締まる事となる。
そして、現代。武部涼一は人妖の能力を発現させ、その能力が危険であるとされ孤島の病院への隔離を余儀なくされていた。特に問題を起こすことなく病院で生活していた彼であったが、そこで彼は「すず」という少女と出会う。
涼一はある時に事件を起こし、病院をすずと共に脱走することになる。脱走後、二人は逃げるために如月双七、如月すずと名を変え、人妖が人口の殆どを占める「人妖都市・神沢」に潜り込んだ。
そこで憧れていた平穏な日常や学生生活を手に入れられた双七だったが、すずの『ある秘密』を目的とし、政府機関や邪な存在たちが彼らを付け狙う。
[編集] システム
一般的な美少女ゲームと同じく、テキストを読み進めて時折現れる選択肢を選択していくアドベンチャーゲームタイプのシステムである。
選択肢によって各ヒロインのシナリオに進み、そしてエンディングを迎える。奇を衒った選択肢も殆ど無く、基本的にシナリオを楽しむゲームである。
メッセージスキップやテキスト巻き戻しなどはきちんと実装されており、ゲームを進める上で不足している機能は無い。
[編集] 登場キャラクター
- 如月双七(きさらぎそうしち)
- 主人公。武部涼一という名前だったが病院を脱走後、名前を変える。かなりのお人好しであり、また涙もろい。その事をよくすずに指摘される。病院でカリキュラムの一環として空手を教えていた九鬼耀鋼から中国拳法の流れを汲む九鬼流を教わっている。
- 如月すず(きさらぎすず)
- 双七が病院で出会った少女。双七以外の人間にはかなりの憎悪を抱いており、素っ気無い態度をとる。お人好しの双七を自分が何とかせねばと思っており、お姉さんぶっている。
- 一乃谷刀子(いちのたにとうこ)
- 神沢学園の三年生で、生徒会に所属している。穏やかな性格だが、怒ると怖い。生徒会会長の一乃谷愁厳の妹。実家は神社で、そこで巫女を務めている。
- トーニャ
- 正式にはアントニーナ・アントーノヴナ・ニキーチナ。神沢学園の二年生で、ロシアからの留学生。如月すずとは相性が最悪で、「たぬき」「きつね」と罵倒しあう。口がかなり悪く、慇懃無礼。兄が一人いるが、その存在に頭を悩ませている。
- 飯塚薫(いいつかかおる)
- 一般の警察では手におえないと判断された場合に出動する、基本的に人妖で構成された追跡部隊「第参種人妖追跡機関」、通称「ドミニオン」の隊長。一癖も二癖もある部下をまとめている。病院から脱走した如月双七と、正体不明の少女すずを追うことになる。
- 一乃谷愁厳(いちのたにしゅうげん)
- 神沢学園生徒会長。一乃谷刀子の兄で、非常に堅物かつ生真面目。感情をほとんど表に出さないが、非常に友人思いである。かなりの照れ屋。釣りが趣味。
- 上杉刑二朗(うえすぎけいじろう)
- 神沢学園の三年生で、生徒会に所属。副会長をつとめている。愁厳の幼なじみである。口は悪いが友情には厚い。背が低いことを非常に気にしている。案外もてるが、本人はかなりの鈍感である(トーニャ曰く「トーチカ並の鈍感」)。
- 七海伊緒(ななみいお)
- 神沢学園の二年生で、生徒会に所属している。上杉刑二朗の幼なじみ。そのため、上級生である刑二朗に対しては敬語は使わない(そのため、当初双七は七海を三年生と思っていた)。実家はかなり大きな病院を経営している。トーニャとは仲が良い。
- 新井美羽(あらいみう)
- 神沢学園の一年生で、生徒会に所属している。非常に引っ込み思案で恥ずかしがり屋。人形を持ち歩いており、慣れない人に対しては人形越しに話す。
- 姉川さくら(あねかわさくら)
- 神沢学園の一年生で、生徒会に所属している。新井美羽と仲が良い。美羽と違って、明るい性格をしている。かなりの巨乳。
- 愛野狩人(あいのかりと)
- 神沢学園の二年生。生徒会に所属している。美形でとにかくもてる。美形である事を自覚しており、かなりのナルシスト。虚弱体質で、よく女生徒に揉みくちゃにされて死にかかっている。だが、すぐに生き返る。冗談みたいな名前だが、れっきとした本名である。
- 加藤虎太郎(かとうこたろう)
- 神沢学園の教師で、双七の担任。かなりのヘビースモーカーで、1日に三箱吸っている。授業中は吸わないようにしている。
- 九鬼耀鋼(くきようこう)
- ドミニオンの副隊長。中国拳法の流れを汲んだ対人妖専門の武術、九鬼流の使い手であり、人妖ではないにも関わらず、人妖を圧倒する能力の持ち主。如月双七に武術を教えたのも彼で、双七からは師として慕われている。
- おっちゃん
- 小太りの初老の男。名前は物語中出てこない(苗字は佐藤)。病院から脱走した双七たちが最初に出会う「病院外」の人間。双七たちに、人妖都市「神沢」の存在を教え、逃げ込むように助言する。序盤のキーパーソンともいえる人物。
[編集] ゲーム中の用語
- 人妖
- 正式呼称「後天的全身性特殊遺伝多種変性症(ASSHS(アシュス))」、通称「人妖病」と呼ばれる遺伝性とされる原因不明の奇病に罹患した人々を総称する言葉である。彼らは奇妙な能力・容姿を持って生まれ、その危険性故に社会問題となっている。その発現する能力は一律ではなく、多岐に渡る。
- 日本のみならず、世界中に存在する(登場人物の一人、トーニャはロシア人の人妖である。ただし、日本とドイツ以外では存在がまれだとされている)。ほぼ例外なく激しい差別に晒されており、家族から見捨てられる事例も後を絶たない。
- この「人妖」という言葉はマスコミなどでは差別用語とされているが、一般人には広く普及している。人妖自身、自らを人妖と呼び、自分の特殊能力を人妖能力と呼んでいる。作中にも、テレビのコメンテーターが人妖と発言しかけて訂正するシーンが存在する。
- 日本においては、人妖はその危険性に応じて第壱種から第参種まで区分されている。
- 第壱種(だいいっしゅ)
- 通常の患者に当たる。危険性はないとされるが、神沢市、もしくは指定の病院以外は基本的に立ち入りを禁止されている。
- 第弐種(だいにしゅ)
- 通常、人妖は移動の制限が存在するが、体内五箇所に爆弾埋込手術を施すのと引き換えに、自由を得る事が出来る。犯罪などを犯した場合、爆弾が作動して死亡することになる。
- 第参種(だいさんしゅ)
- 能力を行使して他人を傷つればこれに認定される。また、能力そのものが極めて危険であると判断された場合もこれに含まれる。
- 人妖の現状としては、世間一般では差別に晒されているがドミニオンはじめ治安機関に勤務している者、自衛隊や警察の特殊任務に従事する者、さらには与党右派の議員として活動する者までおり、脆弱ではあるが徐々に社会に一定の影響力を持ちつつある。
- 神沢市
- 元は単なる地方都市であったが、現在は人妖都市と渾名されるほど人妖が多いという特徴を持つ町。その発端は、かつての市長が政府から支給される莫大な補助金の誘惑に負けて人妖の収容施設を建設した事に始まる。
- それは人妖を忌避した普通の人間が市から流出し、そして迫害を受けていた人妖が逆に流入する事態を招いた。結果、神沢市は全人口の九割以上が人妖という、世界でも例を見ない人妖都市として成立することになる。
- この事から、日本人以外にも外国人が留学生などの名目で島流し的に送られることがある。
- 周囲は高い壁・フェンスによって囲まれ、さらに市を取り囲むように自衛隊が展開している。神沢市から他都市への全ての交通機関には自衛隊による厳しい検問所が設けられており、特別な許可証がなければ市から出ることは出来ない。自衛隊員は、差別に晒された人妖を常に見ているためか、人妖に対して同情的・友好的な者が多い。
- さらに、フェンスの周りを取り囲むように、人妖によって被害を受けた犯罪被害者などが集まって抗議行動を繰り広げている。自衛隊に逮捕権が存在せず、警察は近づかないため、神沢市に行こうとする人妖に対して物を投げつけられるなどの被害が後を絶たない。
- 市内自体は普通の地方都市といった様相だが、そこに住む人々の中には容姿が明らかに普通の人間とは違う人妖も町中を出歩いている。
- 治安はかなり悪い。人妖の能力を悪用した凶悪犯罪が後を絶たないため、神沢の警察はそれらの対応に追われ、少年犯罪などは後回しにされるからである。
- 一種の隔離施設であり、家族から切り離された(もしくは見捨てられた)者が集まるため、家族全員がそろった家庭の数は少なく、学生であっても一人暮らしの場合が多い。しかし政府からの補助金があるため、自活能力さえあれば学生であっても平均レベルの生活は可能となっている。ちなみに、補助金は将来、返還義務が存在する。
- ドミニオン
- 正式名称は「第参種ASSHS追跡機関」。
- 人妖の能力は個人によっては強大なため、警察では人妖の犯罪者に対処するのが事実上不可能な場合がある。このような犯罪者に対処するための機関が第参種人妖追跡機関である。
- 隊員は、九鬼耀鋼などの例外を除いて基本的に高い戦闘能力を持つ人妖(第弐種)で構成されている。
- 目標の殺害も視野に入れた、強硬な姿勢で犯罪者を追跡する。
- 人妖の事件ではニュースでも彼らが関与したかどうかが伝えられるため、一般にも名称は知られているが、その実態については謎が多いとされている。
- 銃刀法
- 人妖事件の多発により、護身用として日本の銃刀法はかなり緩くなっており、一般人でも銃や火器類の購入が可能である。
- 作中でも一乃谷兄妹が普段から長い日本刀を持ち歩いているが、警察などに咎められることはない。
[編集] あやかしばん
現在、propellerのオフィシャルホームページ及びミラーサイトから「あやかしばん」と呼ばれるシナリオがダウンロードできる。元々は、PC版が発売されてから一定期間内に申し込んだユーザー全員にお返しディスクとしてCD-ROMで配られた物だが、PS2版が発売された記念に申し込みを行っていないユーザーもダウンロードできるようになった。
プレイ環境はPC版と同じ。ただし、ゲームは18禁シーンを含むのでプレイには注意が必要。